five
斜め後ろのギャル男がひっきりなしに話しかけてくる。
…ちょっとウザイ…
何か後ろの女の子にも話しかけていて、ケイとかいう男に蹴跳ばされていた。
「慧!本気で蹴るなよ!痛ぇから!」
「ワリぃ。俺脚長いからさぁ。」
「アンタらうっさいわ。小那美ちゃん大丈夫?」
ケイの隣の女の子が言った。後ろの小さい女の子は挙動不審になっていた。
「ゴメンね。煩くてさぁ。あたし鈴木 菜緒!菜緒でいいよ!愛羅って呼んでいい?」
いきなり呼び捨てかよ?
あたしは少し戸惑って頷いた。
でも、嬉しかった。
あたし、女の子にはあんまり好かれないタイプだからね。