five
桜を眺めて、二人で話した。
慧とゆっくり話すのは、いつぶりだろうか。
「昨日は楽しかったか?」
慧に聞かれて、素直に「うん。」と答えた。
あんなにはしゃいだのは久しぶりだった。
「菜緒は頼りがいあるし、京輔は一見チャラくてウザイけど、優しい奴だから。」
あたしは頷いた。
慧は目を細めて笑う。
「愛羅も見た目と全然違ったよな〜。」
「そう!あの大食いにはびっくりだよね!」
なんだか、今日は慧の隣が心地好い。
慧の優しさに心が緩んでしまうんだ。