five
お昼休みは五人で中庭で食べた。
中庭にも桜の木があって、その下に腰を下ろした。
「超腹減ったぁ〜!」
愛羅の前には二段のお弁当とシュガートーストが5個並んでいた。
「愛羅、休み時間もシュガートースト食べてなかった?」
「アレはおやつだし?」
「……。」
相変わらず、愛羅の食欲と体の構造は謎がいっぱいだ。
「慧、ハイこれ。」
「いつも悪いな。」
あたしは慧にお弁当を渡した。
「慧は愛妻弁当かよ〜!」
「妻じゃねぇから!」
京ちゃんが冷やかす。
慧の家は両親が離婚していて、お父さんと二人暮らしをしている。
だから、たまにあたしがご飯やお弁当を作ったりしている。
成長期の男の子にパンやコンビニばっかじゃ良くないもんね?
慧はいつも残さず食べてくれるから、つい嬉しくて作っちゃうんだ。