【短】Santa claus
「……栗須は?」


「実はさっきまでクラスのパーティー行っててね、プレゼント交換でマフラーが当たったの」


丁度いいプレゼント当ててたみたい。

上機嫌のあたしに対して、三多はせっかく巻いたマフラーをはずし始めた。


「え?三多?」


あたしがしてたマフラーじゃ嫌ってこと?

胸が一気に裂けそうになる…。


そして三多は無言のまま、あたしの首にマフラーを戻した。


「どうしたの…?」


何か言ってよ。

じゃなきゃ不安で怖いよ。


「……栗須が使うのは、俺のマフラーだけにして」


って言って、優しく微笑んだ。


「俺ね、栗須がずっとマフラー使ってくれてるの知ってたよ」


嘘!?

見られてるなんて考えたこと、一度もないのに。


「すっげぇうれしかった」
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