【短】Santa claus
「え?」


今の聞き間違い?

何て言ったの?


「もしかして栗須も俺のこと…?とか考えてさ、さっきまでもずっと栗須のこと考えてた」


薄暗い中でも、照れた三多の表情だけはよく見えた。

それって、どういうこと…?


「そしたらプレゼント配り間違えるし、まじで栗須に出会うし…栗須のせいで俺はドキドキしっぱなし!!」


あたしの胸はどんどんうるさく鳴り響く。

これは夢…?


「俺がサンタなんだけど、一つだけクリスマスプレゼントにねだってもいい?」


「……うん」


あたしにできることなら、何だってするよ。

だってあたし、三多のことが大好きだから。


「栗須が欲しい!!俺の彼女になってください!!」


ドキッ


「……はい」


あたしは精一杯笑ってみせた。

今度はうれしくて、胸がいっぱい。
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