【短】Santa claus
それから三多のことを知って、今年は同じクラスにもなれた。


けど、話す機会はほとんどなくて、あのときのことを三多が覚えてるのかは分かんない。


そして…あのときもらったマフラーは、今でも大切に使ってる。

こんなに寒い日でも、心がポカポカになるの。


クリスマスパーティーの話を聞いたとき、少し期待したのに、三多はこないんだ…。


てか、バイトのことも初耳だし。




「寂しいクリスマスに乾杯ー!!」


『乾杯ー!!』


ジュースで乾杯して、おいしいものを食べて皆で騒いだ。

楽しいのに、やっぱり三多がいないことが寂しい。


「ほんとに雪菜、二次会行かないの?」


「うん…今日は帰るね」


皆と別れて、あたしは一人で帰ることにした。


外はやっぱり寒くて、体を小さくして歩く。


「マフラー持ってきて正解だったな…」
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