【短】Santa claus
何となく見上げた空には、星達がキラキラ輝いてる。

田舎だなーって思いながらも、大好きな星空に心を奪われた。


三多もこの星を眺めてたりするのかな?

って、あたし…三多のことばっか考えてるし。


いつの間にこんなに気持ちが膨らんだんだろ…。


「雪…降りそう」


手をこすり合わせながら一人呟く。

街灯の光に照らされる人も、今は全くいない。


……はずなのに。


「あー!!間違えた!!さっきんとこの、こっちだったのに」


え…?

キョロキョロと回りを見渡すけど、やっぱり誰もいない。


幻聴が聞こえるなんて、あたしもそろそろヤバいな…。


「うーん…間違えることもあるか!!ははっ」


この笑い声…絶対聞いたことある。


あたしは恐る恐る、左上に目を向けた。

まさか、ね…。
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