あなたのメール、代行します。
 嘘……でしょ? なにその急展開? 冗談だって言ってよ!

「ほんとはナイトくんのこと大好きだよ」って言ってよ!

必殺☆小説風メールでもダメなんて、どうすりゃいいんだよ。

本気だったのに。本気で芽衣さんのことが好きだったのに。

面白い人が好きだったんじゃないのかよ。あれは嘘だったのか?

つまんないからダメってわけじゃないんだろ?


 ようやく見つけたのに。ずっと追い続けてきた、幻の先輩。

ようやく見つけたと思ったら、また俺の腕をすり抜けて行く。

……やっぱり、大仏さんと付き合ってるのかな。

そういえば、大仏さん、前彼女と電話してたよな。あれって、メイさんだったのか?

もしかしたら、俺とのことなんか、お遊びで、ただからかってただけなのかな。

でも、だとしたらなんで、出会い系サイトになんか登録してたんだ?

聞いたら教えてくれるのかな。どうなんだろう。わっかんね。俺には女の子の気持ちなんてわかんないよ。


 これからどうすればいいんだろ。

書道サークルだって、幻の先輩がいると思ったから入ったのに、フラれちゃったらいる意味ないじゃん。

もう、辞めよっかな。

大仏さんのことは嫌いじゃないけど、もし芽衣さんと付き合ってて、それを黙ってるんなら、俺はもう大仏さんを信用出来ない。

そうだ、どうせ辞めるなら、大仏さんに聞けばいいんだ。芽衣さんと付き合ってるのか、どうなのか。

それからでも遅くない。そうだ、明日。全てに決着をつけよう。
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