氷の女王に誓約を

男子SPが終われば、次はいよいよ女子SP。


でも試合まで時間がある。もう一つの目的を達成しよう。


私がブロック大会に出場した理由は二つ。


一つは調整、もう一つは……。






肩を叩くとその人物はクルリとこちらに顔を向ける。


私の顔を確認すると、すぅーっと血の気が引いたのか、顔を青ざめて硬直した。


うん。やっぱりそうなるか。


良い気分のところ申し訳ない。だけどこちらも必死なのだ。


「朝ちゃん、ちょっと話をしよう」


あの日から私を避け続ける朝ちゃん。


最初はただの偶然かとも思ったけれど、電話をしても出ないし、メールを送っても返ってこないし、リンクの貸し時間も私を避けるように予約しているようだ。
< 166 / 400 >

この作品をシェア

pagetop