氷の女王に誓約を

……はて、充電?


「俺、頑張るから。だから美優姉のパワーをちょっと貸して」


「パワー?」


「うん。本当のこと言うと自信ないんだ。だから、ちょっとこのままでいさせて」


そう言われてしまうと、ちょっと弱い。


このまま立ちぼうけもなんなので、私も大人しく朝ちゃんの背中に手を回す。


うお、男のくせに括れなんぞあるぞこいつ。


でも、意外とガッシリしてるなぁ。


視線を少し横に逸らすと、目線のところに朝ちゃんの耳があった。


数か月前まで同じぐらいの身長だったのに、いつの間にか追い越されてた。


悔しいな。でも嬉しいな。


成長してるんだ。心も身体も、少しずつ大人になっているんだ。
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