氷の女王に誓約を
ある朝の日常
「凄いなぁ……」
もうこの言葉しか思い浮かばない。
朝のテレビのワイドショーでは丁度スポーツコーナーを放送中。
昨日行われた中部選手権の結果が、試合の映像と共に伝えられる。
ブロック大会がこうしてニュースになるのは珍しいが、それは美優が出場したからだろう。
そしてその美優が、とんでもない結果を叩きだしたのだから、スポーツコーナーのトップに持ってきたのだ。
結果は他者の追随を許さぬダントツトップ。
しかもその得点が、231点という男子選手涙目の高得点なのだ。
四回転を跳んだ俺の自己ベストより上ってどういうこと?
ここまで来ると衝撃よりも恐怖の方が勝ってしまう。
美優のインタビュー映像が終わると、次に画面に映ったのは朝飛だった。
朝飛も他者の追随を許さぬダントツトップで、東日本選手権出場が決定した。