氷の女王に誓約を

俺と朝飛、そして大塚さんと本田コーチの四人で近くの焼き肉店に行ったのが全ての始まり。


お店側の計らいで個室を用意してもらい、美味しい焼き肉に舌鼓していると、どこから情報を手に入れたのか野田さんが乱入してきた。


仕事ではなく完全なプライベートであることを強調しながら、ちゃっかり席につく野田さん。


まあ野田さんは身内みたいな存在だし、折角だから一緒に食べようということになったのだが……。


そこで事件が起きた。


一人だけ生中を浴びるように飲んだ野田さんは、すっかり出来上がったご様子。誰よりもこの場を楽しんでいる。


そして酔っ払いと化した野田さんは、とんでもないことを口走った。


『朝飛キュ~ン! 告白の返事ミューちゃんから貰ったぁ?』


瞬間、世界が凍った。


せめてもの救いは、ここが個室で身内しかいないということ。


あの時の光景は今でも脳裏に刻まれている。
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