氷の女王に誓約を
実は有香さんとの契約は、続行中だったりする。
とんでもない契約だったけど、朝飛ならその点は大丈夫だ。美優も信頼しているし、達観に見ても朝飛なら信用できる。
それに、これは二人の問題。俺と全く無関係だとはいえないけど、横やりを入れる権利は俺にはない。
うん、ないんだ。俺がどうこうしちゃいけないんだ。
「安心? 意味がわからないんだけど?」
「要するに応援するってことさ。まあ、美優にその気があればの話だけど」
口に出した途端、胸の内が妙にざわついた。
なんだろう、ちょっと違和感。胸がちょっとムカムカする。
嗚呼、そうか。今わかった。
俺は美優が誰かと付き合って欲しくないんだ。
だって俺は―――