氷の女王に誓約を
直感
今日は大塚さんとサブリンクで練習中。
本田コーチは俺がお世話になっていた佐藤先生のスケート教室で、子供たちにスケートを教えている。
日本のリンク事情は決して良いとは言えないが、世界女王を生み出したスケートクラブとスケートリンク。
近年のフィギュアブームに五輪シーズンが後押しして、スケートを始める子供たちが急上昇。本田コーチも多忙のようだ。
他にもスポーツインストラクターの仕事もしているようで、基本的に仕事の合間を縫って俺の指導をしてくれる。
つまり練習時間の半分はほとんど自主練だ。
流石にシーズン中は付きっきりで指導してくれるが、コーチの生活もあるのだからオフシーズンまでずっと付いてくれとは言い難い。
だからあの人は大塚さんをアシスタントコーチに任命したのだろう。
自分がいない間は大塚さんが代わりに見てくれるシステムだ。
とはいえ大塚さんは同じ県内に住んでいるけれど、大学まで距離がある。わざわざこっちに来るのは大変なはずだ。
