氷の女王に誓約を

亀裂は小さいけど、これ以上負荷をかけたら確実に割れるだろう。


はてさて、どうしたものか?


こんな時のために用意していた予備の靴は朝飛にあげてしまった。


靴事態はまだ使えるからブレードを取り変えればいいけど、新しいブレードを取り寄せて、馴染みの研磨師さんの所に行って、俺用に調整してもらって、実際滑って最終確認をして……。


どう急いでも今日明日に出来ることじゃない。


困ったな。暫く練習できないや。


折角リンクを貸し切ったのに、たった二時間で練習打ち切りとは……。


どうしようかと悩んでいると、大塚さんからある提案が出された。


「まだ貸し切り時間もあるし、俺の靴で練習する?」


大塚さんの靴を?


有りがたい提案ではあるが、俺と大塚さんでは朝飛のような互換性はないだろう。


靴のサイズや構造はもちろんだが、根本的にブレードの種類が全く異なるのだ。
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