氷の女王に誓約を

俺のブレードはジャンプ重視だが、大塚さんのはスケーティング重視のブレード。


ここまで間逆だとジャンプは跳べないだろうし、ただのランでさえ本来のものが出ないだろう。


とはいえ、このまま練習を打ち切るのもなんだし。


「お願いします」


振り付けの確認ぐらいなら出来るだろう。少しでも氷の上に立っていた方が良いに決まってる。


早速靴を借りて履いてみる。


サイズはいいけど、少しだけ圧迫感があった。気にならない程度だけど。


問題はブレードの方だ。


リンクに降り立ち、まずは軽くひと漕ぎ。


「……あれ?」


滑りに違和感。


違う靴なんだから当たり前だが、そういったマイナス面の違和感じゃなくて。
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