氷の女王に誓約を

色んな意味で殺される。


「ねえタッくん。もしかしてブレードの選定をしてないってことはないよね?」


大塚さんが恐る恐る尋ねた。


ブレードには人それぞれ相性がある。


遅くともジュニアに上がる頃には、一通りのブレードを試して自分に合った物をチョイスする。


もちろん俺もとっくの昔に―――


「……えーと?」


―――あれ、ブレードの選定っていつしたっけ?


記憶がない。全然ない。


昔のことだからとっくに忘れ去っただけかもしれないけど、微塵もそんなことをした覚えがないのだ。


「……してないかもしれないです」


製造元や種類は違えど、昔から一貫してジャンプ重視のブレードを使ってきた。
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