氷の女王に誓約を
新しいプログラムを作る余裕がないというのが本音だろう。
だがSPだけは変えようということになったのだけど……。
「はぁ……」
思わず溜息をこぼす。
朝飛が受け取った水を飲み干すと、一週間前の出来事が脳内に蘇った。
大学から家へ戻ると、リビングで朝飛がDVDのパッケージを眺めていた。
「なにしてんだ?」
「あ、お帰り。これ美優姉が貸してくれたんだ」
そう言ってパッケージを俺に寄こす。
パッケージを拝見すると、どうやらアニメのDVDのようだ。
「バッカーノ? なんだこれ」