幸せタクシー




紗英は得意げに話し出す。


紗英:「…実はね!不思議なタクシーがあるらしいの!」


「「「タクシー?」」」


口を揃えて皆は聞き返す。



紗英:「うん!そのタクシーに乗ると…

幸せになれるんだって!」


と嬉しそうに私達を見る紗英。


「えー!何それ〜。」
「嘘っぽ〜!」
「そんなタクシーないよ〜!」
「ホントに!聞いたことない。」
「それで幸せになったら誰も苦労しないよ!」


と信じない者。


「マヂで!?」
「凄いじゃん!」
「あったらそのタクシー乗りたーい!」
「どうやったら出会えるの?」

と信じる者。



賛否両論…。


そのタクシーが

在るか無いか、

ただそれだけのこと。



紗英はそんな皆を楽しそうに見ながらまた一言。



紗英:「…幸せを運んでくれるタクシーだから、私はそのタクシーのこと、"幸せタクシー"って呼んでるんだけどね!」




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