空になったセブンスター

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思い思いに夏の長期休暇を過ごし、やがて秋がきた。
夏服から冬服に替わり、やはり長期の休みからか、夏とは違う雰囲気の者が多かった。

遼祐は純太郎とは久しぶりに会うので、少し楽しみだった。というのは、夏休みの間に何度か純太郎に遊びの誘いのメールを送ったのだが、いつも返ってくるのはノーという返事だった。
再開を楽しむのと同時に、誘いを断り続けた理由を問いただしてやろうとも考えていた。


教室に入ると、まだ純太郎の姿はない。
視線を談笑しているさくらの席に移してみた。
しばらくみていると、さくらの顔が遼祐の方へ向いた。
あわてて視線をはずすわけでもなく、何事もなかったかのように友達との会話に戻った。

一限の数学が始まってもまだ純太郎の現れる様子はなかった。
四限が終わり、昼休みになった。
もうこないだろうと遼祐は思った。
午後の授業は、純太郎が大嫌いな社会と英語だったからだ。

遼祐の思った通り、この日純太郎が教室に来る事はなかった。
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