意地悪王子のお気に入り
普段って…、じゃあ今日は特別な日なのかな…。
「わ、悪いかどうか知らないけど…、気まぐれで制服変えているんじゃ進級できないんじゃない??」
「進級??僕、一応成績トップだし、平気だよ。サツキちゃんは3位だよね。それにさ、気まぐれって言うけど、女子が中のカーディガンの色を毎回変えるように、同じことをしていると思うけど??」
この人、なんであたしの順位知っているんだ。
それに、男のなのにおしゃべりだなー。
そして、勝ち誇ったような笑みが無償にあたしを苛立たせるというか。
しかも、名前まで…ん?トップ??
っていうことは…
この人が…
「金原さんって頭良かったんですねー。」
あたしが嫌味っぽく言うと、周りの子は少しずつあたしのもとから離れていく。
うん、この光景ってさ、あたしがケンカ売ってるって感じだよね。