意地悪王子のお気に入り
悪い人じゃないだなんて、
前言撤回。
あたしが金原を睨みつけながら、勢いよく飛んできた机を右手で止めた。
自分の性格を隠すよりさ、自分の身の安全のほうが大切でしょっ。
あたしが、片手で止めたことによって、周りは沈黙状態。
しかし、一人だけ満面な笑みで拍手をする。
今すぐ、拍手している人を殴りたい。
「胸クソ悪いッッ」
あたしが呟いた黒い言葉をクラスメイト誰一人、聞き逃さなかった。
「いやー、最高っっ!!サツキちゃん気に入ったよ!!」
拍手をやめて、再び笑い出す金原。
「陽ちゃんどう思う??」
目に涙を溜めがら、爆笑している隣で立っている佐々木さん。
「正直驚きっ・・・ててめぇ!!」
と、いきなり金原に向かって怒りだした佐々木さん。