意地悪王子のお気に入り

悪い人じゃないだなんて、



前言撤回。



あたしが金原を睨みつけながら、勢いよく飛んできた机を右手で止めた。



自分の性格を隠すよりさ、自分の身の安全のほうが大切でしょっ。



あたしが、片手で止めたことによって、周りは沈黙状態。


しかし、一人だけ満面な笑みで拍手をする。


今すぐ、拍手している人を殴りたい。


「胸クソ悪いッッ」

あたしが呟いた黒い言葉をクラスメイト誰一人、聞き逃さなかった。


「いやー、最高っっ!!サツキちゃん気に入ったよ!!」

拍手をやめて、再び笑い出す金原。


「陽ちゃんどう思う??」

目に涙を溜めがら、爆笑している隣で立っている佐々木さん。


「正直驚きっ・・・ててめぇ!!」


と、いきなり金原に向かって怒りだした佐々木さん。



< 15 / 31 >

この作品をシェア

pagetop