ジキルハイド症候群
――――――――
――――――
彼女らについていくと、体育館の裏だった。お決まりのパターンに苦笑する。
「話って?」
「分かってるんじゃない?」
ニヤリとリーダーっぽい女が腕を組む。
誰だったかしら?確か………田中さん?だったかしらね。
「あたしらも好きでやった訳じゃないんだよ?」
「――あれが?」
「ちょっと楽しかったってのもある」
キャハハッと笑う彼女らにあたしはイラッとした。
同じ目に合わせてやろうか、と思った。
「まぁ、その話は置いといてさぁ。」
「はぁ?」
「あたしら、お願いがあるんだ」
どうせ、ろくでもないことだろう?
何も要求する?お金とか?
しかし、彼女らがそんなに低俗には見えない。