桜の葉
桜の樹の下で
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「朔良ねぇちゃん~ッッ!!待ってよっ!!」


サラサラな髪。
少し背の伸びた葉は、もぅ中学生。

アタシは、高校生。



中高同じ敷地にある学校で、アタシと葉は毎朝一緒。




「起きるの遅いよっ!!一体何時に寝たの!」


アタシは、呆れた顔で言うのに、葉は笑顔全開で。



「3時ッ!!」



何て言いながら親指を立ててくる。


「アホかっ。早く寝なさい!」
「えー、だって、夜って淋しいんだもん。」

「尚更早く寝なさい。」



アタシは、何の躊躇いもなく、いつものように葉の手を握る。

アタシは全然気にしなかったんだけど。


葉は、何故か紅くなって、パッと手を離した。



「?どしたの。」

「な、何でもっ!?」

「変な葉。」



アタシはクスクス笑って、再び葉の手を繋いだ。

大きくなったよね~、葉の手も。



「それで?学校は楽しい?」

「まぁまぁ。かな。でも、ちょっと………。」

「?」


葉は、黙り込む。



「まさか、イジメ?イジメ喰らったら、ねぇちゃんに言いなよ。ぶん殴ってあげるから。」


軽く力こぶを作るアタシ。




「……ねぇちゃんが言うと冗談に聞こえない。」

「冗談じゃないもん。」



アタシと葉は、ニシシッと笑いながら学校に着いた。

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