桜の葉
アタシ、朔良。
幼なじみの光との別れは、突然やって来た。


誰も信じないと思うんだけど、アタシは、妙な勘が働くコトがある。

もちろん、『良いコト』にその勘が働くコトはあまりなく……その日も、ザワザワとした『予感』を感じて、アタシは走った。


光の家に。



家の前に来ると、丁度目の前から猛ダッシュしてきた男の子が一人。


この子は、葉(ヨウ)。
光の弟。

光が大好きで、どんな所にも付いてくる。

わんぱくで甘えっ子。




その葉が、泣きだしそうな顔で、アタシにしがみついた。



「朔良っ!光兄ちゃん、知らない?」

「アタシも、光に会いに来たんだけどね。」





アタシと葉は、顔を見合わせて……家に入った。

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