桜の葉
「っどぅぉあっ//!?」


アタシは、素っ頓狂な声を出して葉から離れた。

アタシより、ほんの少し背の低い葉は、耳を紅くしている。



「なっ何?!」


余り顔の色を変えないアタシに、葉は怒った感じで。

「~~~ッッッ!!!もぅ一回っするっ///!!」


何て怒鳴り出した。

「ハィィッッッ//!?」




ちょちょちょっ?!
何?!


アタシの後ろ、冷蔵庫。
ぇ、何コレ。
逃げらんないじゃん?

アハハ。



顔真っ赤なのは葉で。
徐々にアタシに近付いてくる。



いや~、ムリでしょう。



アタシは、近くに置いてあった包丁を掴んだ。


その切っ先を葉の顎近くに当てて。
ニタリ。アタシは笑う。


ぅん。
普通に考えたら、やらない。
危ないし。


でも、アタシはやるのだ。
フフフ………。



葉は、ギリギリまで首をのけ反らせた。



「……降参?」
「……降参シマス……(涙)」

アタシは、満足して、葉から包丁を離した。

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