桜の葉
葉の詞
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++++ サクラ



「葉~ッッッ!!」

アタシは、何度携帯を鳴らしても葉が出てこないから、勝手に家に上がり込んだ。


葉の部屋に入ると、葉はまだ寝ていた。



寝顔はまだまだ可愛くて。
アタシは、思わず覗き込む。



…………ぇ?







アタシは、鼻をひくつかせた。




…やっぱり。
酒臭い。




…………ッッッ



「葉ッッッッッッッッッッッッ!!!」


アタシの声は、かなりの公害かもしれない。
窓ガラスまでもがブルブル震えるくらいの大声で、ベッドに飛び乗った。


「わぁぁぁあぁっ!?」


葉は、かなりビビった様子で飛び起きる。



「さっ朔良ねぇ「あんたッッッ!!!まさか酒飲んだんじゃないでしょうねッッッ!?」



アタシはプチキレモード。
葉は、毛布を顔近くまで引き上げて……



可愛く笑った。




「ねっ、眠れなくてっ!!」





アタシは、葉の毛布をバッと剥いだ。
近いて、葉の匂いを嗅ぐ。



「さっ朔良ねぇちゃん?!//ふ、風呂は入ったよッッッ!?」





アタシは、鼻がイイ。


葉から、微かに煙草の香りまでする事に気付いた。



「…………。」


急に黙り込んだアタシに、葉は、

「ねぇちゃん…?」


なんて言いながら顔を覗き込んでくる。
アタシは、葉に解らないくらい小さなため息をついた。



「…シャワー、浴びて来いッッッ!!」

「はッッッはいッッッ!」



葉は、身軽にベッドから飛び起きて、軽快に階段を降りていった。


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