桜の葉
「ッッッご、ごめんッッッ!!」
アタシは、慌てて引き出しを閉めた。
葉は、上半身裸のまま…髪から水を滴らせてアタシを睨んでいる。
ぅん。
アタシが悪い。
「葉。ごめんなさい。」
アタシは、頭を下げた。
自分だって、イヤだよね。
勝手に机開けられたらさ。
アタシは、自分でやったくせに、かなり自己嫌悪に陥って、頭を上げられない。
葉は、無言のまま…アタシの隣に来て…机を開けた。
さっきまで、アタシが開けてた場所には、桜の形のお守り。
「葉……?」
いつまで経っても無言のままの葉に、アタシは頭を上げた。
「ッッッちょッッッ!?何やってんの?!」
アタシが葉を見ると、葉は、桜のお守りをハサミで切ろうとしてて。
慌てて、アタシは葉の手を抑える。
「何で切るのよっ!?それ、光のでしょっ?!」
「ッッッだから切るんだよッッッ!!」
葉は、アタシの手を乱暴に振り払った。
「ちょっと!意味わかんないっ!何で切るのッッッ!!」
「朔良が、解ってないからだよッッッ!!」
バンッ!!
葉は、ハサミを乱暴に机に叩きつけた。