桜の葉
「ッッッぎゃあッッッ!?」
そこに居たのは、倉石だった。
「倉石ッ?!ゴメンッッッ!!」
アタシは、両手を合わせて謝った。
「変質者かと」
「…酷ぇな…。鼻が曲がるぞ、オイ。」
アタシは、アハハと笑ってごまかした。
「何してるの?」
「朔良を待ってたの」
「何で?」
「暗いから。」
「まだ5時だよ?」
アタシはクスクス笑った。
変な奴。
倉石って。
「朔良は可愛いから、心配な訳。解る?」
「解らん。」
アタシは、倉石を半分無視して歩き出す。
「相変わらずツレナイ……。」
倉石は、泣きまね。
アタシは、クルッと後ろを向いた。
「スーパー、付き合ってくれる?」
アタシが言うと、倉石はあっという間に蘇る。
「朔良とならどこにでもッ」
なんて言って、倉石はアタシの隣に並んだ。
かなり背が高い倉石を、アタシは横目で見た。
…光も、これくらいになってたのかな。