桜の葉
「……頭、冷えたから。」
手を離して?
アタシは、眼を伏せたままで。
最後まで言う必要もなく…倉石は、急に顔を紅くして放した。
「ヤバイ、朔良。」
「ほぁ?」
倉石は、意味不明な言葉を中途半端に切って……アタシの手を引いた。
「帰って来たら、聞いてみろよ?葉に。
殴り込みに行くなら、付き合うからさ。
とりあえず、理由を聞けよ。」
アタシは。
コノ時、何故か一瞬ドキッとしたのを…覚えてる。