桜の葉


「……頭、冷えたから。」

手を離して?




アタシは、眼を伏せたままで。

最後まで言う必要もなく…倉石は、急に顔を紅くして放した。



「ヤバイ、朔良。」

「ほぁ?」



倉石は、意味不明な言葉を中途半端に切って……アタシの手を引いた。



「帰って来たら、聞いてみろよ?葉に。
殴り込みに行くなら、付き合うからさ。
とりあえず、理由を聞けよ。」



アタシは。
コノ時、何故か一瞬ドキッとしたのを…覚えてる。

< 41 / 70 >

この作品をシェア

pagetop