桜の葉
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++++葉


次の日早く。
オレが家に帰ると……朔良ねぇちゃんは、ソファーに丸まって眠っていた。


ダイニングには、ラップをかけた昨日の夕飯が……並んでる。



「……朔良ねぇちゃん……。」


ねぇちゃんが、ここまでしてくれるのは…オレが、光兄ちゃんの弟だから…?



オレは、朔良ねぇちゃんに上着だけかけて……外に出た。





昨日、本当は家に一度戻ったんだ。
さすがに、23時になれば朔良ねぇちゃんも帰ってるかなって思って。



玄関まで行くと、丁度、朔良ねぇちゃんが出て来たところで。
オレと逆方向からは……倉石ってヤツが駆けて来た。



それだけで、オレは何だかモヤモヤした。





オレは、本当に、まだまだ子供だった。
やり場のない気持ちを抱えて、オレは、砂浜に向かっていた。



学校には行きたくない。
家にも帰れない。




そんな時にクラスメイトの亮介が、バイクに乗って、仲間とやって来た。

スッキリするからって言われて、オレは躊躇いなく……亮介の後ろに乗ったんだ。



朔良ねぇちゃん。





スッキリするはずなのに。
オレは、朔良ねぇちゃんのコトしか考えられなかった。



ねぇちゃん…ゴメンナサイ。

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