桜の葉
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+++ 朔良



アタシは、いつの間にか眠ってたみたいで。

起きたら、葉の上着がアタシにかけられてた。



「帰って来たんだ…葉。」



アタシは、昨日の夕飯を見た。
葉が好きだから、たくさん唐揚げ作ったのに。


無駄になっちゃった。




……と思ったんだけど。
やっぱり勿体ないから、アタシは弁当に入れるコトにした。


3人分。


アタシと、葉と、……倉石の分。
昨日お世話になっちゃったからね。


お世話になったお礼が、昨日の夕飯のオカズだとか笑えるけど。

別に腐っちゃいないわッ!




アタシは、

「よしッッッ!!」


気合いを入れて立ち上がった。
一応、葉が部屋に居るかだけ確かめてみる。




コンコン。



「葉?居る?」



遠慮がちに部屋のドアを開けるアタシ。

やっぱり葉は居なくて。
アタシは溜息をついた。




「アタシ…別に怒ってないのに。」



アタシは…ドアをパタンと閉めて、一人で学校に向かった。

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