俺の彼女。2
「なぁ、ハル、あと一分でチャイム鳴る。」
国語準備室から出てからわずかの出来事。
私たちはやばいという顔を見合わせた。
「走ろう!」
「え?」
「早く早く!」
タカヤは私の手をとり、走り出した。
もうすっかり人がいなくなった廊下を二人で走り抜ける。
「はははっ!なんか青春っぽい!」
「なんで、俺らこんなに必死に走ってんだろ。」
「長崎先生のせいだよね!」
きゃはははと笑いながら長い廊下と上りの階段を突破し、教室に着いた。
「あ、移動教室だったんだ!!!」
キーンコーンカーンコーン
教室に来ても鍵は閉まってた。
移動教室の時は学級委員が鍵を閉める決まりだから。
「はぁはぁ…、結局、鳴っちゃったね!」
「はははは〜!せっかく走ったのにな!」
静かな廊下に二人の声がよく響く。
そして、慌てて繋いでいた手を離した。
「ごめん、急がなきゃと思って!」
「……うん。」
「あのさ…ハル…、俺