俺の彼女。2
「お待たせ〜!
お前ら早く行くんだぞ?」
鍵を持ってきた壱生。
「はい!先生、私たち悪くないですからね!
長崎先生に詳しく聞いてみてください!」
「長崎先生?わかったわかった。
急げー!」
教室から教科書などを取って、壱生がまた鍵を閉める。
「先生、今授業中でしょ?大丈夫なの?」
「プリント取りに職員室行ってくるって言ってあるから大丈夫。
ほら、本当にプリントも持ってきたし
それに、六時間目の数学はみんな寝てばっかで悲しいし。」
「はははー!頑張って、先生!」
先生と別れて、二人きりに。
幸いなのかわかんないけど、
移動先の生物室は近いから気まずい雰囲気の時間が短く済みそう。
さっきまで走って楽しい雰囲気だったのが
こんなに気まずい雰囲気にさせてしまった。俺のせいだな。
「ハル…ごめん。」
謝ることしか出来ないけど。
「え…?ううん!
ノート運び手伝ってくれてありがとう!」
俺のハルへの気持ち、伝えたら迷惑だろうか…。