俺の彼女。2
試合はもう後半に差し掛かった。
3回表が始まり、3対3で同点だ。
「頑張れよ、ハルー!!」
「ハルー!よくボールを見てたら、打てるから!」
と心強い、タカヤの応援と、優花からのアドバイス。
実は、ここまでで全然打てていないのだ。
ほとんど三振で終わり。
あっ、一回だけ
全然打てそうになかったから、見送ってたら、塁に出られたんだった!
なんでか分からなかったけど、相手のピッチャーが投げたボールが、4回ボールになったからなんだって!!
今は、1塁に武田君がいる。
武田君が一点いれるためには、私が打たなければならない。
ここまで足を引っ張っている分、ここで挽回しなきゃ申し訳ない…。
ピッチャーが投げた。
絶対打たなきゃ
思いっきり、バットを振った。
コテッ
鈍い音を響かせながら、ボールはグラウンドの土を転がった。
やったぁ!!
「ハル!走れぇー!!!」
みんなの声を聞きながら
白いベースをめがけて、全力疾走した。