俺の彼女。2
「ありがとうございました!!」
相手の三年生は凄く嬉しそうだった。
私たちは負けてしまったのだ。
「俺のせいだよな。俺が打たれたから…」
と自分を責めているピッチャーをやってくれた林原君。
すかさずタカヤや武田君がフォローする、
「それはちげぇよ。俺は凄い楽しかったよ!」
「俺もめっちゃ楽しかった!来年勝てばいい話だろ?
それより、ピッチャー引き受けてくれてサンキューな!」
技術上、野球部がピッチャーになるのはダメだというルールがあったのだ。
「ありがとう!来年またこのメンバーでやりたいな!」
林原君は元気をとりもどして言った。
来年もまた、このメンバーで出来るんだ…。
その時は、素直にタカヤに教えて貰えてるだろうか。
「あとはリレー残ってるし、頑張ろうぜ!
林原も応援してくれよ!!」
「おぅ!」
ズキン
…あれ、なんかちょっと、左の足首が痛い気がする。
最後にベースを踏んだ時に、ひねっちゃったのかも。
でもまだリレーまで時間あるし、それまでに治ってくれればいいんだけど…。