俺の彼女。2
「武田くん、お願い!」
真田から愛のバトンを受け取ったタケは、見たことないくらいの速さで走っていた。
そのわりに抜かされていた。
なんなんだよ、あいつ!!
「タケー!愛の力見せてくれよー!!」
「優花ちゃん、奪っちゃうぞー!」
俺が言うと周りのクラスメイトも続いて冗談を言った。
ははっ、ほんと面白いな!
次はハルだ。
スタートラインに立ち、バトンを受け取る練習(?)のようなものを一人でしてた。
ハル、緊張が顔に出まくってるよ。
「ハルー!大丈夫か?落ち着いてけば大丈夫だ!」
声をかけると、きっと笑ったつもりであろう緊張の顔で頷いた。
そして、タケからバトンを受け取った。
「ハルー!!がんばれー!!!」
俺は思わず、声を出して応援していた。