哀恋心(上)
体だけの関係
まだ、
体だけの関係は続いてる。
妹として好き。
もうそれで十分だった。
例え愁兄があたしのこと好きじゃなくても、
あたしが愁兄のこと大好きだから。
セフレなんかじゃない。
あたしと愁兄の間には
ちゃんと気持ちがあるんだから。
セフレじゃない。
必死にそう思い込みたかった。
愁兄に抱かれてる時は
幸せだった。
「…っ…愁、、兄っ好きだよ…」
「…っ…俺も…」
例え意味は違っても、
好きと言ってもらえるだけで
心から嬉しかった。
たまに心配そうにして、
「大丈夫?」
と聞いてくる愁兄。
でもあたしは必死に笑って、
「大丈夫だよ。」
そう答えた。