哀恋心(上)
さらなる悲劇
あたしは親ととても仲が悪い。
口なんか滅多に利かない。
毎日ドアを開けるのが嫌でしょうが
ない。
「ただいま。」
蚊が鳴くような声で言う。
「ちょっとあんた、話あるから
こっち来なさいよ。」
「あ?何。めんどい。」
「良いから来なさいって言ってるの!!」
「痛った… んにすんだよ!!」
髪の毛を引っ張られる。
痛みより、
こんな奴に触られてるということが
耐えられなかった。
「あんた、高校生の先輩とヤったわけ?」
「は…?意味わかんないんだけど。」