哀恋心(上)


「っざけんじゃねーぞ!!
愁はそんなことしない!!
テメー、次愁のこと言ったらぶっ殺すからな!」

後ろの方にあった机は黒板付近まで
蹴り飛ばされ、
綺麗に並べられていたのに
無残な風景になっていた。

あたしは男の胸ぐらを掴み、
床に押しつける。

「他に言いたいことあるか?」


「…悪かったよ。」

男はそう言い、
教室から気まずそうに出て行く。

はー、
すっきりした。

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