君のいる場所
変わらぬ背中 HARUKIside
君と出会ったのは6年前。幼かった面影はすっかりなりを顰めてしまい、少しずつ少女から脱却してきている。
君の成長に、目の前が霞んでしまいそうになった。
だけど……。容姿、姿は変わっても。君自身は変わらずココに居た。
「悠紀君~」
「寺島君~」
オレの後ろには女が二、三人ついて廻る。
小学校からの変わらない景色に、鼻で笑う。腕を振り払い。
「離れろ、気易く触んな」
そう言えば、こぞって喜んだ奇声を発する。文字通りバカが付くほどの奴らだ。
「またねー悠紀君」
「一緒に帰ろうね」
「帰りたければ迎えに来るんだな」
教室に戻れば、空気は一変した。
「あ。転校生になりたいならなればいいんじゃない?そうやって口実作らなきゃ喋れもしないんだからさ。……嫉妬心丸出しで、ちょっと見てて見苦しいよ、あんた等」
アイツの声がする。