君のいる場所



「結城。今日の放課後でいい?」
「ムグ!」



思わず吸った酸素を体内に送りこんでしまった所為で、むせてしまう。



「ゴホっ!ゴホッ!」
「タイミング悪かったみたいだね、ごめんっ!」



そっと背中をさすられる。それだけで、私の背中は簡単に熱を持って。頭が真っ白になる。
どうしよう。どうしよう。背中が熱いよ……。



「だ、大丈夫です。ありがとうございます」
「そっか。よかった。あ。それで、校内案内だけど、俺今日は部活休みだから都合がいいんだ。結城はどうかな?」
「わ、私も暇です!」
「よし、わかった。それじゃ今日の放課後教室で待ってて」
「は、はい!」



何だろう、とっても嬉しいな。幸せな気分。
気持ちが浮上するみたい。

今日はそれだけで幸せな一日になりそうです。
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