オオカミ達と甘い時間
あたしは小学校から、世間に有名な私立学校に通ってた。
それなりの教育を受けて、それなりの成績もとってきた。
"1位"という頂点にも、何度も到達した。
…あたしのそんな努力が、お母さん達を苦しめていたの?
「…それと」
「?」
申し分悪そうにお父さんは続ける。
「緋月の…婿探し」
「…はあっ!?」
さっきまでの気分とは裏腹にあたしはバッと、顔をあげる。
今度の言葉は…ハッキリと聞き取れた。