ポリフォニー
黒髪は、幻魔の民のみの髪色だ。
アルミナも幻魔の民の血が流れているが故に黒髪だったが、アルミナは髪色を嫌い、いつも短く切ってしまっていた。
――そういえば、だいぶ伸びてしまった。そろそろ切るべきかもしれないな。
黒髪の後を追い、来たのは人の少ない通りだった。
よく見ると、黒髪以外にも人がいる。
まだ子供のようだったが、遠目にもわかるくらい特徴のある人影だった。
銀の長い、綺麗な髪。
意志の強い切れ長の瞳。
それは、美しい少女だった。
「綺麗……」
アルミナは思わず呟く。
「そこに誰かいるのか!」
すると、突然黒髪が振り返って叫んだ。
「ひっ……」
あまりの剣幕にアルミナはひるむ。
殺られる。
そう思った直後、黒髪は前のめりに倒れた。
「え……?」
事態が飲み込めないアルミナは呆然とした。黒
髪にいろいろと話しかけられていた少女が身の丈もあろうかという長剣を握っていたのだ。
少女は剣を一振りして血を払うと、ゆっくりとこちらに向かって歩いてきた。
アルミナは動けず、ただ待つ。
アルミナも幻魔の民の血が流れているが故に黒髪だったが、アルミナは髪色を嫌い、いつも短く切ってしまっていた。
――そういえば、だいぶ伸びてしまった。そろそろ切るべきかもしれないな。
黒髪の後を追い、来たのは人の少ない通りだった。
よく見ると、黒髪以外にも人がいる。
まだ子供のようだったが、遠目にもわかるくらい特徴のある人影だった。
銀の長い、綺麗な髪。
意志の強い切れ長の瞳。
それは、美しい少女だった。
「綺麗……」
アルミナは思わず呟く。
「そこに誰かいるのか!」
すると、突然黒髪が振り返って叫んだ。
「ひっ……」
あまりの剣幕にアルミナはひるむ。
殺られる。
そう思った直後、黒髪は前のめりに倒れた。
「え……?」
事態が飲み込めないアルミナは呆然とした。黒
髪にいろいろと話しかけられていた少女が身の丈もあろうかという長剣を握っていたのだ。
少女は剣を一振りして血を払うと、ゆっくりとこちらに向かって歩いてきた。
アルミナは動けず、ただ待つ。