闇月桜そして闇
闇に飲み込まれー


自分が自分で無くなり始めた日。

ユミは"あの少女"と出逢う。



クスクス、、、、。


クス、クスクス、、、。

「、、?ダァレ? ナニカイルノ?」

一点を見つめたままかすれた声で話す。

「やっぱり聴こえた。
ワタシが分かる?」

気がつくと眼の前に"あの少女"が居た。

白いクマを抱いた金色の髪の少女。

「っ!あなたはっ!!
なんでここに居るの? 出てってよ!」

クスクス。

「五月蝿いわねぇ。
せっかく慰めに来てあげたのに。
あと報告も一つあるの。」

机の上に腰掛け長い足を器用に組んで膝にクマを座らせる。



「、、、何?」


「、、貴方の闇が欲しい。
くれれば、貴方が一番欲しい者が手に入る。」

手には赤く染まった帽子と

桜のコサージュ。

「!?
かあさん!?」

「闇が欲しい。
闇が在ればあの方はきっと、、、!」

「闇、、?
アタシそんな物持って無いよ!」

「持って無いの?」

手に持った赤く染まった帽子を宙へと投げ
勢い良く机から飛び降りユミの顎先へ手を伸ばしー


「、、、。なら!
コレはどぅ?
貴方のお母様に助けて頂いたワタシの命なんだけどぉ〜。
ワタシ、人間じゃ、ないの!!
っはははははははははは!貴方のお母様、無駄死になのよっ!」



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