青空にさけぶ。
『小早川秀秋は知ってる?』
上木君に突然聞かれ
あたしはテンパりながらも
『そんなポピュラーな人好きなの』
と イヤミを返す。
しばらく
戦国の話をしていたら
『亜美?』
亜弓が自習室から
降りてきたみたいだ。
『あっ‥上木君!』
あたしが返事するよりも早く
亜弓は上木君に気付いて
駆け寄った。
『あ‥佐原。』
あれ‥
さっきまでの
上木君の笑顔がなくなった
『上木君は勉強?』
亜弓は上木君の前だとまさに
恋するオトメって感じだ。
上木君は あぁうん と返した。
あたしはそっと2人から離れ
自習室に戻った。
上木君は好きになれないけど
亜弓の片想いは実ってほしい。