青空にさけぶ。
すぐに亜弓は戻ってきた。
そして すぐにあたしに聞いた。
真剣な顔で。
『亜美‥上木君のこと好き?』『キライ。』
あまりにもの即答ぶりに
亜弓が笑い出す。
『えぇー?
そこまで言わなくてもー』
『さっきもあたしの背が
ちっこいって言ってきたもん』
と あたしは被害報告した。
『背は小さいほうがかわいいよ』
と 亜美。
あたしたちは笑いながら
図書館を出た。
『あ 上木君』
亜弓が指差した。
図書館を出たところで
再び遭遇。
『あ‥長嶺と佐原』
『さっきはありがと』
あたしはぶっきらぼうに
お礼を言った。
『もうちょっと丁寧に
言ってほしいよな』
上木君がぼそっと言った。
『十分言ってるよっ』
あたしが言い返すと
上木君は笑い出した。
『あははっ‥
長嶺って面白いよな!』