青い瞳のガレア
危惧
数日後。
ガレアは町に出ると、仕掛けておいた風読みの石を見て回る。
風に乗って運ばれる魔力に反応して色が変わる石は、灰色だったものが深い青に変わっていた。
そのことが、ガレアの心を重くしている。
「やはり、これは何か異変が起きる前触れなんだろうか…」
もし魔界から人界への干渉が行われれば、ガレアは魔族として事を構えなくてはならない。
現在争乱が起きていないのは、あくまで双方が無用の損失を嫌って小康を保っているにすぎず、決して友好関係が確立しているわけではない。
ひとたび対立すれば、種族によって立場が別れるのは当然だ。
だが、ガレアは幼い頃から人界に住んでいる。
魔族の自覚はあるものの、ガレアにとって人間は家族なのだ。
その家族を傷つけることなど、できるわけがない。
ガレアは町に出ると、仕掛けておいた風読みの石を見て回る。
風に乗って運ばれる魔力に反応して色が変わる石は、灰色だったものが深い青に変わっていた。
そのことが、ガレアの心を重くしている。
「やはり、これは何か異変が起きる前触れなんだろうか…」
もし魔界から人界への干渉が行われれば、ガレアは魔族として事を構えなくてはならない。
現在争乱が起きていないのは、あくまで双方が無用の損失を嫌って小康を保っているにすぎず、決して友好関係が確立しているわけではない。
ひとたび対立すれば、種族によって立場が別れるのは当然だ。
だが、ガレアは幼い頃から人界に住んでいる。
魔族の自覚はあるものの、ガレアにとって人間は家族なのだ。
その家族を傷つけることなど、できるわけがない。