ヴァージンチェリー




夢を見た。

私を苛めていたグループのリーダ格が笑ってた。

なんか悪口言ってたけど覚えていない。

ただ彼女の甲高い笑い声が耳障りで目が覚めた。

――どうしてあんなヤツの夢を。

溜息をついて横目で隣を窺うと
タクは蜜柑を食べていた。

いつの間に買ったんだか――

そんなことを思っていると目が合った。
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