ヴァージンチェリー
「さすがに野郎にヤられそうになるのは勘弁っつーか」

「小学校の時もなかったっけ?」

「……お前、嫌なこと思い出させんなよ。アレは怖いぞ、マジで。レイプされる女の気持ちが分かる」

「ゴメン」


謝ると、タクははぁっと大きな溜息をついた。


「まあいい。一番きついのは振られたことだからな」

「長い人生よくあることじゃないの?」


私の言葉にタクは肩を竦め、苦々しい顔で言った。


「……そうだけど振られ方がな」
「振られ方?」
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